猫のストレスサイン7つの兆候とは?ストレスの原因11選と解消法!




人間と同じように猫もストレスを感じます。引越し、新しい猫、車での移動、音などにストレスを感じる事があります。そんな猫のストレスサインに気づいてますか?

このページでは、7つのストレスサインと11個の原因・解消法を解説していきますので参考になって猫がストレスを感じる瞬間が少なくなれば幸いです。

 

目次

意外と知らない!?猫のストレスがたまる原因10選

猫はマイぺースで、自由気ままなイメージがありますよね。しかし、本当は繊細な一面を持っているため、引っ越しなどの環境の変化以外にも様々なことでストレスを感じてしまうのです。

では、具体的にどんなシチュエーションで猫はストレスを溜めこんでしまうのかを、これからご説明していきたいと思います。

 

引っ越しなどの環境の変化でストレスがたまることも

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猫は昔から「人よりも家に慣れる」と動物だといわれていますよね。
そんな特徴があるため、引越しなどで周りの環境がガラっと変わるとストレスを溜めこんでしまうのです。

猫は嗅覚が鋭い動物で、においを使って自分の存在をアピールしたり、仲間の猫とコミュニケーションをとったりしています。

そのため、自分のにおいが感じられないような新しい環境の中では、自分のなわばりがないような気がしてストレスを感じてしまうのです。

家族構成の変化もストレスのもとになる!

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引っ越しなどの環境の変化だけでなく、家族構成が変わることも猫にストレスを与える原因になります。
例えば、懐いていた家族が遠くに行ってしまうと、猫も寂しさを感じるものです。

そうした寂しさはストレスとなり、さまざまな問題行動が引き起こされることも少なくありません。

また、赤ちゃんが産まれたときにストレスを感じる猫も多いものです。
突然泣きわめく赤ちゃんの声に、猫はびっくりしてしまいます。

さらに、赤ちゃんは目の前のものを何でも掴みたがるので、よちよち歩きができるようになると猫の尻尾を引っ張ってしまうこともあるでしょう。

そんな赤ちゃんの行動をじっと耐えて我慢してくれる猫は意外に多いため、飼い主さんが知らないうちに大きなストレスを溜めてしまうのです。

新しい猫が来たときはストレスMAXに!

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猫は犬とは違って、群れでは生活せずに、単独で行動することを好む動物です。
飼い主さんの中には「飼い猫に友達を作ってあげよう」と思い、新しい猫をおうちに迎えようとしている方もいるのではないでしょうか。

しかし、新しい猫の存在は飼い猫の目に、「自分のなわばりを奪おうとする敵」として映ります。
猫にとってなわばりを守ることは、自分の存在をアピールするために大切なことなので、威嚇などをして新しい猫を追い出そうとすることもあるでしょう。

さらに、新しく来た猫ばかりを飼い主さんが構ってしまうと、猫に大きなストレスを与えてしまいます。
猫はクールに見えるかもしれませんが、実は意外と嫉妬深い動物です。

他の猫をかわいがっている飼い主さんの姿を見ると、ヤキモチを焼いてしまう子も少なくありません。
その結果、「もうここに自分の居場所はない」と感じて、家出をすることもあるのです。

また、迎える猫の性別や年齢によっても、飼い猫に与えるストレスが変わってきます。
例えば、シニア猫がいるおうちに新しく子猫を迎えてしまうのはNGです。

毎日をゆっくり穏やかにすごしたいシニア猫と、遊びたい盛りの子猫では運動量が違うため、シニア猫の方がストレスを溜めこんでしまうので、気を付けましょう。

通院中は病院も車もストレスになる

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動物を飼っていると欠かせないのが、病院への通院ですよね。
予防接種や定期健診などで、猫をどうしても病院に連れて行かなければならないときもあるのではないでしょうか。

けれど、猫はもともと環境の変化が苦手だという性質があります。
そのため、自分の家ではないところに連れていかれると、大きなストレスを感じてしまうのです。

特に病院通いを経験したことがある猫は、「病院は嫌なところだ」と分かっているので、キャリーバッグに入ることから激しく抵抗する子もいます。

また、猫の中には通院するときの車移動をストレスに感じる子も多いものです。
車は不安定にグラグラと揺れるため、猫は安定できず、不安に思ったり、車酔いをしたりすることもあります。

ですから、通院時、飼い猫に大きなストレスを与えないためには、まず車慣れをさせることも検討していきましょう。

エリザベスカラーもストレスの原因に

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避妊手術をしたときや、皮膚病を治療するときなどは、エリザベスカラーで猫が傷口を舐めないようにカバーをします。
そんなエリザベスカラーも実は、ストレスの原因になります。

エリザベスカラーを付けているときは、猫だって違和感を感じるものです。
ご飯のときにエリザベスカラーがつっかえてしまったり、遊びの最中にエリザベスカラーがひっかかってしまったりすると邪魔だと思うようになります。

そうした期間が長ければ長いほど、猫はエリザベスカラーを着けた生活に嫌気が差してしまうのです。

だからこそ、猫にエリザベスカラーをつけるときは、なるべくストレスを与えないものを選ぶようにしましょう。

例えば、エリザベスカラーは透明のものを選ぶことも大切です。
蛍光色や柄付きのエリザベスカラーは飼い主さん目線からしてみれば、かわいく見えますが、猫の視界をさらにさえぎってしまいます。

そして、猫が普段通りの生活を楽しめるように、素材も柔軟性があるものをチョイスしましょう。
布やポリエステル生地などであれば、ゆっくりと横になってくつろぐこともできるので、猫もストレスを溜めにくくなります。

大きな物音を立てるのは一番のストレス!

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猫の聴覚はおよそ45~60,000ヘルツほどで、人間の16~20,000ヘルツに比べると遥かに広い音域を聞き分けることができます。
そのため、人間にとっては些細な音でも、猫にとっては騒音に感じられることもあるのです。

また、猫は獲物を狩って暮らしていたということもあり、もともと警戒心がとても強い動物で、物音への反応がとても敏感になっています。

工事のような騒音が日常的に続くことはもちろんですが、洗濯機の音や掃除機の音も「怖い!」と思ってしまうので注意しましょう。

特にトイレ中は、猫が一番無防備になる瞬間なので、安心感を与えてあげることが大切です。
トイレが置いてある場所で大きな物音がするとトラウマを与えてしまうので、あらかじめ配慮をしてあげましょうね。

フードの好みや満足度も大切

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ストレスを与えないためには、飼い猫がどんなキャットフードを好むのかを把握しておきましょう。

飼い猫の健康を考えると、ついプレミアムフードで猫の体を健康にサポートしてあげたくなるものですよね。

しかし、プレミアムフードは体に良い分、猫の食いつきが悪いこともあります。
こうしたキャットフードを猫に無理やり与えていると、猫は食べる楽しみがなくなり、満足感を得られません。

キャットフードは、猫にとって必要不可欠なものです。
飼い猫にご飯の時間を楽しいと思ってもらうためには、栄養面だけを重視せず、飼い猫の満足度もチェックしていきましょう。

可愛いからといって構いすぎたり触りすぎたりはNG

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猫好きさんは、大好きな猫を見ているとつい触りたくなってしまうことも多いかと思いますが、触りすぎもNGです。

猫の中には適度な距離感を取りながら、人間と関わりたいと思っている子もいます。
そのため、猫の気持ちを理解せず構いすぎてしまうと、猫に窮屈な生活を送らせてしまいます。

例えば、寝たいと思っているのに構われると嫌な気持ちになるのは猫も同じです。
猫の行動を妨げるような構い方は大きなストレスを与えるので気を付けましょう。

そして、飼い主さんがやりがちな抱っこも、猫にとっては大きなストレスになります。
自由に身動きが取れないため、抱っこを嫌がる猫は多いものです。

猫が逃げようとしているのに、無理やり抱っこを続けてしまうと、抱っこ嫌いの猫になったり、スキンシップを嫌がる猫になったりしてしまいます。

人見知りが激しい猫は人が来ると大変なことに…

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猫の中には飼い主さん以外には絶対に近づいてほしくないと思っている子もいます。

警戒心が強い子は、来客がくると自分のなわばりを荒らされているような気持ちになり、不安感を覚えてしまうのです。

また、来客だけでなく、来客時の玄関チャイムも猫にとってストレスの原因になるので注意しましょう。

あまりにも飼い猫の人見知りが激しい場合は、来客時に別の部屋でゆったりと過ごしてもらうのもOkです。

アパートなどの集合住宅で部屋数が限られている場合は、押し入れなどに猫用ベッドを置いて、猫が隠れられるスペースを作るようにしましょう。

汚れたトイレはストレスのもと!

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綺麗好きな猫は、トイレの清潔感も重視します。
いつまでも排泄物が片づけられていないようなトイレだと、猫もしたいと思えません。

排泄物で自分の体が汚れることを嫌う猫は多いので、最低でも朝晩の1日2回は必ずトイレ掃除を行うようにしましょう。

そして、トイレの容器自体を綺麗に保つことも重要です。
トイレの容器が汚れていると、どんなに好みの猫砂を使っていても、トイレにはいりたくないと思われてしまいます。

トイレ容器を清潔に保つためには月に2回程度、食器用洗剤やお風呂の洗剤で本体を丸洗いして、天日干しを行いましょう。

また、雨が続く梅雨など、なかなか天日干しができない季節はウェットティッシュを活用するのがおすすめです。

週に1回程度、こまめにトイレ容器を拭くだけでも清潔さが全く違ってきますので、ぜひ試してみましょう。

去勢や避妊手術をきちんとしていないと欲求不満からストレスに

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人間と同じように、猫にだって性欲があります。
しかし、去勢や避妊手術をしていない猫の性欲は、人間とは比べものにならないほど強いといわれているのです。

そのため交尾ができないと、欲求不満な気持ちからストレスを感じてしまいます。

中でもオス猫の場合は、メス猫を求めるために「普段のなわばりよりも遠くに行きたい」という気持ちが湧いてくるので、おうちから脱走してしまう危険性もあるのです。

猫の発情期は年に2~3回ほど訪れるので、猫のストレスを溜めさせないためには、生後6ヶ月をめどに去勢や避妊手術を行うようにしましょう。

また、2月産まれのメス猫の場合は早くて生後4ヶ月で初めての発情期を迎えるので、注意が必要です。

ストレスを感じた猫がなりやすい5つの病気とは?

ストレスを感じた猫は、便秘や下痢といった症状のほかに、突発性膀胱炎などといった泌尿器系の病気を引き起こしてしまう可能性があります。

では、具体的にどんな症状を引き起こしやすいのかをこれから詳しくご説明していきたいと思いますので、ぜひチェックしてみてくださいね。

便秘や下痢など胃腸の病気

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ストレスを感じたときに、便が緩くなったり、逆に便秘気味になったりしてしまう子は多いものです。

しかし、便秘や下痢は身体的に原因がある場合にも見られやすい症状なので、まずは検査で体に異常がないかどうかをチェックしてあげましょう。

便秘は3日間まったく便が出ないと、命の危険があります。
対処法としては猫のお腹を「の」の字にマッサージしたり、サツマイモなどの食物繊維が豊富な食べ物を口にさせたりしてみましょう。

対して下痢の場合は、脱水症状を引き起こしてしまう可能性が高くなります。
下痢のときは食欲不振で水も口にしてくれない場合も多いので、病院で点滴などを行ってもらいましょう。

突発性膀胱炎や血尿など泌尿器系の病気

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猫はもともと泌尿器系の病気を発症することが多い動物です。
猫の祖先はもともと砂漠のような乾燥した地域で暮らしていたため、水分があまりとれませんでした。

そこで尿の中に出す水分を減らすことで、効率よく水分を活用していったのです。
こうした特徴があるため、猫は水分の少ない濃い尿を出します。

濃い尿を出すということは、その分腎臓に大きな負担がかかるので、泌尿器系の病気を発症しやすくなるのです。

そして、泌尿器系の病気はストレスがきっかけになって発症することも少なくありません。
中でも、突発性膀胱炎は膀胱に炎症が起きることで発症する病気で、オス猫に多く見られます。

症状としては、排尿時に鳴いたり、なかなか尿が出なかったり、血尿がみられるなどです。
もちろん、突発性膀胱炎の原因はストレスだけだとはいえません。

しかし、発症の原因には少なからずストレスが関係しているとされています。
突発性膀胱炎はおよそ3日~1週間程度で自然に回復する病気ですが、再発の確率が高いのも特徴です。

再発を予防するには、ストレスを溜めさせない環境づくりをしていくだけでなく、キャットフードにこだわってみましょう。
中でも泌尿器系疾患をケアしてくれる「泌尿器症候群用」のキャットフードがおすすめです。

泌尿器症候群用キャットフードの中には、クランベリーという原料を使用してあるものがあります。

クランベリーは、抗酸化作用や殺菌力を持っているのが特徴です。
抗酸化作用や殺菌力を活かせば、突発性膀胱炎が再発する確率も少なくなっていきます。

ストレスによって嘔吐がひどくなる時も

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飼い猫が嘔吐をすると驚く飼い主さんもいるかと思います。
しかし、猫はもともとよく吐く動物なので、嘔吐がすぐに治まるようであれば心配はいりません。

そもそも猫が吐くのは、毛づくろい(グルーミング)で体の中に溜まった抜け毛を外に出そうとするためだといわれています。

そのため、病気やストレスでない場合は1~2回ほど嘔吐をした後は、いつも通り元気に遊びまわるはずです。

問題なのは、何度も嘔吐が繰り返されたり、食欲がなくぐったりとしている場合です。
嘔吐が2~3日続くときは、脱水症状を引き起こしている可能性も高いので、すぐに病院へ連れていきましょう。

また、嘔吐には重大な病気が隠されているケースもあります。
吐きだした嘔吐物の色が黄色かったり、血が混じったりしているようであれば、肝臓や胃に病気を抱えている可能性も高いものです。

嘔吐はストレスが原因な場合と病気が潜んでいることを見分けるのが難しい症状だからこそ、いつもと違うと感じたら、すぐ獣医さんに相談してみましょう。

ストレスによる心因性脱毛症で毛がたくさん抜ける!

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猫は、自分の体を舐めることで気持ちを落ち着かせるものです。
だからこそ、強いストレスを感じた時は自分の体を過剰に舐めてしまい、脱毛を作ってしまいます。

さらに、猫の舌はザラザラとしているため、過剰にグルーミングをしすぎると、自分の舌で自分の皮膚を傷つけてしまうこともあるのです。
こうした心因性脱毛症は、飼い主さんがなかなか気づけないのも特徴だといわれています。

ストレスを溜めこんだ猫は飼い主さんのいないところで、過剰グルーミングをするので早期発見が難しくなるのです。

また、脱毛を見つけても皮膚病にかかっていると思う飼い主さんも多いので、原因がストレスだということに気づくのが遅れてしまいます。

心因性脱毛症は、普通の皮膚病とは違って、治療にも根気がいります。
きちんと治療するためには飼い猫がどんなときに脱毛をつくってしまったのかが重要になります。
そのためには、日頃から飼い猫の行動をこまめにチェックしておきましょう。

また、どうしても脱毛が治らない場合は、精神安定剤に頼るのもひとつの方法です。
人間と同じで、猫も心の病気はゆっくりと治療してあげるようにしましょうね。

猫伝染性腹膜炎(FIP)を発症しやすくなる

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猫伝染性腹膜炎とは、「コロナウイルス」というウイルスが体の中で突然変異をすることで引き起こされる病気です。

一説では、大きなストレスがコロナウイルスが突然変異をするきっかけになっているともいわれています。

中でも多頭飼いされている飼い猫に発症率が多く、その理由は自分のなわばりが守れないという大きなストレスを感じたためだとされているのです。

ただし、猫伝染性腹膜炎は、まだまだ謎が多く、詳しい原因が解明されていないので、ストレスだけが原因だとは言い切れない部分もあります。

そんな猫伝染性腹膜炎は、致死率がとても高い病気です。
生後1年未満の子猫やシニア猫が発症しやすく、1度完治をしても再発の可能性が高くなります。

症状としては、お腹や胸などに水が溜まる「ウェットタイプ」と脳に症状が表れる「ドライタイプ」に分かれます。
ウェットタイプの場合は、腹水や胸水が溜まることで呼吸困難を引き起こすのが特徴です。

対して、ドライタイプの場合は脳に炎症が起きるため、性格がガラっと変わる、痙攣がみられるといった症状が現れます。
さらに、ドライタイプのほうがウェットタイプよりも再発の確率が高いとされています。

どちらの場合も数日の間に命を落としてしまうことも多く、現状では有効な治療法もまだ解明されていないため、まずはストレスを溜めさせない環境づくりで予防していきましょう。

猫のストレスがたまったときはどんな兆候が見られる?

ストレスは病気の原因になるということが分かっても、どんな症状がストレスのサインなのか分からない飼い主さんも多いのではないでしょうか。
そこでこれから具体的に猫のストレスの兆候を解説していきたいと思います。

粗相や噛みつきといった行動だけではなく、他にも猫のストレスサインはたくさんあるからこそ、ぜひこれを機に飼い猫の気持ちを理解していきましょう。

狂ったように部屋の中を暴れまわる

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おうちに中を元気に走り回っている猫を見ていると、エネルギッシュな印象を受けますよね。
しかし、実はこうした行動の裏にはストレスが隠されている可能性があるのです。

猫はストレスを解消しようと思うと、狂ったように部屋の中で暴れまわることがあります。
この場合は遊びが足りず、体を動かしたがっている証拠でもあるので、飼い主さんがもっと積極的にスキンシップを取ってあげなければなりません。

室内飼いの猫は、お外へ自由に行ける子よりも運動不足になることが多いものです。
長生きをさせるための室内飼いで、猫がストレスを感じてしまっても意味がありませんよね。

ですから、狂ったように部屋の中を暴れまわる猫の行動を見たら、叱らずに相手をしてあげましょう。
遊び盛りの子猫の場合は、もう一匹猫を迎えて猫同士で遊べるようにしてあげるのもOKです。

猫同士で遊ぶことができれば、運動不足も解消されていくでしょう。

高い声で何度も鳴くようになる

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猫が高い声で鳴くのは、人間に対してなにか訴えたいことがあるからです。
またこの時は、何度も繰り返し鳴いたり、飼い主さんの足元にすり寄ったりしながら鳴くようになります。

中でも特に注意をしたいのが、声が枯れるまで鳴き続けてしまう場合です。

室内飼いの猫が増えてきた最近では、飼い主さんがいないことを強く不安に感じてしまう「分離不安症」という病気の発症率も高くなっています。

猫はもともと犬のように激しく鳴かない子が多いものです。
そのため、あまりにも高い声で鳴くことが増えてきたら、ストレスが溜まっているサインだといえるでしょう。

突然とびかかってきたり噛みついたりしてくる

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飼い猫の前を通っただけでとびかかってきたり、手を出しただけで噛みつかれたりする場合もストレスが溜まっているサインです。

この場合は運動不足であることも多く、飼い主さんの手や足にじゃれることでストレスを解消しようとしています。

この時、飼い主さんが遊びを開始してしまうと、猫の中でとびつくことや噛むことが遊びと結びついてしまうので注意が必要です。

「とびかかかったり、噛んだりすれば相手にしてもらえる」と猫が学習をしてしまうと、こういった行動はなかなか治らなくなってしまうので気を付けるようにしましょうね。

トイレ以外の場所で粗相をするようになる

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ストレスを感じた猫がやりがちなのが、トイレ以外の場所での粗相です。
いままできちんとトイレでしてくれていたのに、いきなりトイレ以外で粗相をするようになった場合は、ストレスが関係している可能性が大きいでしょう。

粗相は同居猫と不仲で、トイレを一緒に使いたくないと思ったときにも見られるものです。
また、環境の変化で新しいトイレになじめないと粗相をしやすくもなります。

そして、トイレ以外での粗相が目立ってきたときは、トイレ環境にも気を配ってみましょう。
猫砂が好みの材質や大きさでない場合や、トイレの置き場所が気に入らないことも、猫にとってはストレスのもとになります。

やたらに狭い場所に隠れようとする

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狭い場所に隠れて飼い主さんに触れられたがらないのは、ストレスがとても溜まっているサインです。

人の手が届かないところにずっと隠れているのは、猫が自分らしく振舞えていない証拠でもあります。

この場合は同居猫との仲が悪くて、自分の居場所がないと感じていることも多いものです。
そのため、猫が独占できるようなペットハウスなどを与えてあげるとよいでしょう。

人間と同じで、猫も自分の立場に自信を持てないと、消極的な行動になってしまいます。
消極的な行動ばかりをしていると、他の猫に対して低姿勢を見せる機会も増えるので、ストレスが溜まってしまうのです。

だからこそ、自分だけの居場所ができれば、自然と猫もプライドを取り戻してくれ、自分らしく振舞えるようになるはずです。

お気に入りのおもちゃでも遊ばなくなる

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猫がおもちゃで遊ばなくなったときは、ストレスが溜まり始めたサインです。
特に、シニアでもないのに、お気に入りのおもちゃにも興味を示さなくなったときは注意が必要です。

この場合は、普段の行動も消極的になっていきます。
例えば、高いところに登らなくなったり、走り回ったりしなくなるのが特徴です。

シニアや、病気ではないのにも関わらず飼い猫の様子が大人しくなってきたら、ストレスが溜まっているサインなので、早めに解消してあげましょう。

毛づくろいの回数が増減する

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綺麗好きな猫にとって毛づくろいは、自分の体を清潔に保つための大切な行為です。
だからこそ、ストレスを感じると毛づくろいの回数にも変化が見られるようになります。

心因性脱毛症の子の場合は、毛づくろいの回数が増えるということは先ほどご説明いたしましたよね。
しかし、逆にストレスによって毛づくろいの回数が極端に減ってしまうという子もいます。

人間でも強いストレスを感じると、身だしなみに気を配らなくなりますよね。
猫もそれと同じで、大きなストレスを感じると、毛づくろいをして体を綺麗に保たなくなるのです。

「最近、年でもないのに飼い猫の毛ヅヤが悪いような気がする…」という場合は、ストレスを貯めこんでいる可能性があるので気を付けましょう。

効果てきめん!猫のストレス解消法とは?

飼い猫のストレスサインが分かっても、具体的にどう解消してあげればいいのか分からないと困ってしまいますよね。

猫のストレスを解消するためには、おもちゃでの遊びやブラッシングなどでコミュニケーションを取ってあげることがおすすめです。
では、どんな解消法が効果的なのかを、これから具体的に学んでいきましょう。

キャットタワーは必須の遊び場です!

猫には、高い場所を好むという特徴があります。
これは、高い場所にいると周りを見渡せて、安心感を得られるからです。

さらに、猫は相手よりも高いところを居場所にすることで、強さを力の強さをアピールします。
だからこそ、キャットタワーは猫にとって欠かせないアイテムだといえるでしょう。

新しい猫がおうちにやってきたときでも、キャットタワーがあれば自分の強さを示せるので、プライドを保てます。

そして、キャットタワーの上で周りを見渡すことができれば、自然とリラックスもできるでしょう。

また、キャットタワーは上下運動ができるため、室内飼い猫の運動不足も防ぐことができます。
キャットウォークが置けないという方は、階段を使って上下運動をさせるのもおすすめです。

猫は横の広さよりも、縦方向の運動を重視するという特徴があるので、積極的に上下運動をさせるようにしていきましょう。

ダンボールや紙袋で遊ばせよう

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ダンボールや紙袋も猫のストレス解消に役立ってくれます。
猫は狭い場所に入るのが好きなので、ダンボールの中に入ると、リラックスできるという子も少なくありません。

さらに、ダンボールは爪とぎにもなる素材だからこそ、遊びながらボロボロにすることでストレスを発散させることもできます。

そして、紙袋はカサカサという音がするので、猫も興味を持ちやすいものです。
こちらもダンボールと同じように、中に入ったりビリビリにしたりすることでストレスを解消させることができます。

こうしたアイテムは、飼い主さんがいなくてもひとりで遊ぶことができるので、留守中に置いておくのもよいでしょう。

ただし、中にはダンボールや紙を食べてしまう子もいるので、遊び方をあらかじめ確認しておく必要があります。

ボールや猫じゃらしなどのおもちゃを常備!

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猫はネズミなどの小さな害獣を食料にしていたため、狩猟本能を掻き立てられるとわくわくします。
そんな気持ちを満たしてあげるためには、ボールやねこじゃらしなどを常備しておきましょう。

運動不足は猫にストレスを与える原因になりやすいので、注意が必要です。
だからこそ、飼い主さんが相手になって遊んであげることで、運動不足を解消していきましょう。

さらに遊びを通してスキンシップを図れば、飼い主さんとの絆もグっと深まっていきます。
飼い猫と遊ぶときは、最後におもちゃを捕まえさせてあげるのもポイントです。

獲物を獲得できないまま遊びが終わってしまうと、猫は消化不良な気持ちを抱えてしまいます。
生まれつき備わっている狩猟本能は、獲物を捕まえられてこそ満たされるものなので、きちんと配慮をしてあげましょうね。

時には豪華なキャットフードやおやつをあげよう

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食事に不満を持っている子の場合は、キャットフードを豪華なものに代えてみるのもおすすめです。
猫も人と同じで、一緒のフードばかりを食べていると、味に飽きてしまうことがあります。

そのため、3つくらいのメーカーのフードをローテーションしながら与えることで食べる喜びを味わわせてあげましょう。

フードをローテーションすることは、飼い主さんにも大きなメリットがあります。
それは、メーカーの対策に左右されにくくなるということです。

例えば、いつもあげているキャットフードがいきなり生産終了になったり、原産国が変わったりすると与え続けられなくなることがあります。

しかし、キャットフードをローテーションして与えていれば、そうした対応にも戸惑わずに済みます。
また、いきなりフードを切り替えてしまうことで起こる猫の下痢も防ぐことができるはずです。

そして、飼い猫のストレスを解消してあげるためには、お気に入りのおやつをあげることもおすすめです。

いつもよりも少しリッチなおやつをもらえた飼い猫は飼い主さんからの愛情を感じて、安心できるのです。

またたびをあげてゴロゴロストレス解消しちゃおう

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飼い猫がストレスを溜めこんでいると感じた時は、またたびを与えてみましょう。
ただし、またたびを舐めた猫は人間でいうと、泥酔のような状態になります。

そのため、あまりにも与えすぎてしまうと中毒症状を起こしてしまい、命を落とす可能性もあるので注意しましょう。

またたびは粉末→液体→実→枝→葉の順に与える効果が強いと言われているので、粉末を与えるのがおすすめです。
粉末のまたたびは爪とぎにかけたり、おもちゃにかけたりして遊んでもらいましょう。

また、ストレスによって食欲不振になってしまっているときにも、またたびは活用できます。
フードにまたたびを入れてあげれば、食欲増進効果が得られるので、試してみるとよいでしょう。

爪とぎ場所の確保で安心感を与えよう

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猫にとってかかせないのが爪とぎです。
猫は爪とぎをすることで、爪の手入れをだけでなく、自分の存在をアピールします。

猫の肉球からはフェロモンが出ているため、爪とぎをすることで「ここは自分のなわばりだ」ということを示せるのです。
こうした行動はマーキングと呼ばれ、猫が自分の存在や力を示すために欠かせません。

だからこそ、爪とぎをしてもいい場所をきちんと確保してあげれば、猫に「自分のなわばりがちゃんとある」という安心感を与えることができるのです。

また、飼い猫が爪とぎをしてもいい場所を確保すれば、家具や柱を傷つけられる心配も減るので、飼い主さんの負担も少なくなっていくでしょう。

長毛猫にはブラッシングで愛情を表現

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毛の長い長毛種の場合は、ブラッシングが必須です。
長毛種は自分自身の毛づくろいでは抜け毛の処理が追いつかないため、飼い主さんがきちんとブラッシングを行ってあげましょう。

ブラッシングは飼い主さんとのスキンシップにもなるので、飼い猫のストレスを軽減させる効果もあります。

ただし、猫によって好むブラシの素材には違いが出るため、飼い猫がブラッシング好きになれるようなブラシを選ぶようにしましょう。

毛がもつれやすい長毛種は無理やり強いブラッシングを行ってしまうと、ブラッシングの時間が逆にストレスとなってしまいます。

そんなことを避けるためには、まずブラッシング前にコームで毛の流れを整えてあげることも大切です。

また、飼い猫が嫌がったらすぐにブラッシングを辞めることで、余計なストレスを溜めこませないようにもしていきましょう。

ストレスサインに気づける飼い主さんになろう

飼い猫のストレスサインに気づくことができれば、病気を防いだり、対処法を見つけたりすることもできます。
「最近、飼い猫の様子がいつものと違う」と思った時は、隠された深層心理があるはずです。

ぜひこれを機に、飼い猫のストレス原因をあらかじめ取り除いて、飼い猫が幸せを感じられる環境づくりをしていきましょうね!










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