猫の咳には種類がある!原因や症状・考えられる9つの病気とは?




猫を飼っている方なら一度は聞いた事のある、「フンフン」や「ケホケホ」とするのは実は咳なんです。人間で風邪を引いたら咳をする様に、猫でも病気になると咳をします。ですが、猫の生理現象でも咳をするので、なんの心配のない咳の種類もあるんです。

そこで今回はその猫の咳の種類や、咳をする原因などをお教えしていきたいと思います。その咳の症状によっては、病気にかかっている可能性もあるので、うちで飼っている猫の咳が気になるという方は、必ず最後まで見て行くことを強くお勧めします。

猫ちゃんの咳には種類がある!その見分け方とは?

猫の咳といっても、「フンフン」という咳や「ゼーゼー」といった咳などもあり、様々な種類があるんです。その咳の種類によって、生理的に出している咳か、病気にかかっている時にする咳かわかると言われています。

そこでこちらでは、その咳の種類と見分け方などをお教えしていきますので、先ずは猫がどのように咳をしているのか、見分けてあげることが大切なポイントです。

そもそも猫の咳とはどんな現象?

そもそも猫の咳とは、気管や肺などに異物が侵入したことによって、それを排出する為に咳をするんです。これは猫の生理現象となっていますが、人間のように病気にかかってしまった事でも咳をするので、生理現象と一つでまとめることはできないんです。

ほとんどの猫が咳をする体勢は、頭を下にし顔を突き出すように咳をするので、誰でもわかりやすいですよ。その姿勢になったら、どのような咳をしているかを必ず確認してあげることが大切です。

数分で終わる短い咳は生理現象なので心配いらない

上記でお教えした姿勢から、数分で終わる短い咳の場合は、猫の生理現象ですので心配はないと思います。鼻やのどなどに入った異物を排出する為に、「フンフン」や「ケホケホ」とした咳を出すんです。

その鼻やのどによって咳の仕方が変わってくるので、是非参考にしておくのも良いと思います。

  • 口を閉じた状態でフンフンと鼻からする(鼻に異物が入った時の生理現象)
  • 舌を少しだしケホケホを口からする(喉に違和感や遺物が入った時の生理現象)

苦しそうにゼーゼーしながらの咳は危険なの?

猫が苦しそうにゼーゼーしながらの咳は、気道になんらかの原因で閉鎖している可能性があります。この場合の咳は、危険信号のサインです。

ゼーゼーしながら湿った咳をしていると、乾いた咳よりも重い病気にかかっている可能性が高いので、そのような咳をしていたらできるだけ早く、病院に連れて行くことが大切です。

肺に異常があるケースが高く、「肺炎」や「癌」や「肺水腫」などの病気になっている可能性もあるんです。

水を飲んだ後直ぐにケホケホしている咳は?

水を飲んだ後に直ぐする「ケホケホ」とした咳は、水がちゃんと胃袋に収まっていないからする咳です。これは、猫の姿勢が口と胃袋が同じ高さにある事から、飲んだ後にケホケホとして、上手く飲み込めず吐き出す子もいます。

飼っている猫がもし飲んだ後に「ケホケホ」とするようであれば、水の容器を少し高い位置にしてあげるだけで、改善できると思いますよ。私の知っている猫もよくケホケホをしていましたが、この方法で改善する事ができました。

猫の逆くしゃみってどういうもの?

猫の咳の種類には、逆くしゃみというものがあり、これは理由は定かになっていないのですが、鼻の奥の異物や違和感を取り除こうとしている生理現象と言われています。

「グーグー」と大きな音を出しながら息を吸い込み、鼻の奥から聞こえてくるんです。これも猫の生理現象ですので、病気などの心配はないので安心ですよ。

猫ちゃんが咳をする原因とは?

上記では猫の咳の種類などをお教えしてきましたが、うちで飼っている猫ちゃんが咳をする原因は様々あるんです。人間の中では咳といえば風邪のイメージがありますが、猫は色々な原因から咳をします。

こちらでは、猫が咳をする原因をまとめましたので、急に咳を出し始めたらこの原因を探ってみると良いと思います。

毛玉をうまく吐けないことによるもの

猫は毛玉を上手く吐き出せない事でも、「ケホッケホッ」と咳をします。これは毛玉症を引き起こした咳で、自分で毛づくろいをした毛を飲み込んでしまう事で、お腹に溜まった毛を吐き出す為に咳をするんです。

軽度な毛玉症なら病院に連れて行くことは必要なのですが、症状が重くなると手術によって毛玉を取り除かなくてはいけなくなる場合もあるんです。この毛玉症にならない為には、こまめなブラッシングや、食物繊維が豊富に含まれた餌などを食べさせる事が良いと言われています。

思わぬ異物が入ってしまったことによるもの

毛玉以外でも、ゴムやプラスチックなどといった思わぬ異物を飲み込んでしまった事でも咳をします。これは、毛玉の時と同様にその異物を吐き出す為に、咳をするんです。

ですが毛玉とは違い、そのような異物が入ってしまう事で腸などの消火器系が傷ついてしまい、酷くなるとそこから様々な病気にもなりかねないので、異物を食べさせないように注意が必要です。

何かに驚いたときや興奮したときによるもの

猫は何かに驚いた時や、興奮した時でも咳をだすことがあります。これは遊んでいる時やびっくりした時に起こりやすく、むせこんでしまうんです。この場合は、猫が落ち着いてくれば咳も収まるので、心配しなくても大丈夫ですよ。

猫アレルギーによるもの

咳の原因は、猫アレルギーによっても引き起こされます。アレルギーといっても様々あり、主に考えられるのは「ほこり」「花粉」「食物アレルギー」などです。

これらのものが気道の粘膜を刺激する事で、咳を出すと言われています。アレルギーが酷くなってくると、炎症を起こしたりして気道が狭まり呼吸不全になる可能性も十分に考えられます。

予防する方法は、猫のアレルゲンとなるものを早期に発見し、対処するのが得策です。この場合は咳をゼーゼーとさせたり、口をくちゃくちゃとする事もあるので、このような症状を出したら、猫アレルギーを引き起こしていると考えておくと良いと思います。

病気によるもの

猫は日常生活の中では、ほとんど咳をしない生き物と言われていて、その猫が咳をしている時は体のどこかに異常を表している考えられます。何度も咳をしたり、呼吸音が荒かったりすると、病気によって危険信号を出しているサインかもしれないんです。

そのような場合は、肺や呼吸器のトラブルの他にも、心臓病などの病気も考えられるので、早めに病院に連れていき対処するのが大切です。体の小さい猫にとっては、咳も体の負担となってしまい、病気の悪化も考えられますので、対処を迅速に行う事が重要になってきます。

病気かな?と考える前に・・・咳と一緒に現れる症状

上記では病気の考えられるとお教えしてきましたが、「病気かな?」と考える前に、咳と一緒に現れる症状を確認する事が大切なんです。たとえ咳を出していたからといって、猫の生理現象の可能性も十分に考えられますからね。

咳と一緒に現れる症状を確認する事で、病院に連れて行く際にも役に立ち、獣医も迅速な対応の処置をすることができます。その為、病気と先に考える前に、咳と一緒に現れる症状をまずは確認し、獣医に相談する事が必要不可欠なんです。

咳をしながら嘔吐している場合

猫が咳をしながら、嘔吐をする場合は、異物を飲み込んだ可能性も考えられますが、寄生虫が感染している事もあるので注意が必要です。

咳をしながら嘔吐を頻繁にするようであれば、重度な病気になっている可能性も十分にあります。嘔吐が続く事で、呼吸困難になり、命にもかかわってくるので直ぐに病院に連れて行くことを強くお勧めします。

咳と一緒に発熱が起こった場合

咳と一緒に発熱が現れる症状もあります。この場合も先ほどお教えした寄生虫に感染し、咳と同時に発熱が起こる可能性も十分にあるんです。

発熱と咳の症状は、寄生虫だけでなく猫風邪と言われるウイルス感染からも、この症状が出てきて、素人では判別できないので、必ず獣医に相談してみる事が大切です。

咳と鼻水が止まらない場合

咳と鼻水が止まらない場合は、同時にくしゃみや目ヤニなども現れる事もあり、様々な病気の可能性も高いので注意が必要です。考えられる病気の症状として「ウイルス感染」「寄生虫」の他にも、様々あるので直ぐに病院に連れて行くのが必須です。

ただの風邪と思う方も多いと思いますが、それだけ鼻水が止まらないということは、何かの病気にかかっているということですので、放っておいたら大切な命を無くしかねないので注意が必要なんです。

咳が出ている状態で食欲不振になった

咳が出ている状況で食欲不振になった場合は、心筋症の病気にかかっている恐れがあります。心臓の動きが弱くなるにつれ、食欲不振や元気がなくなってしまうんです。

食欲不振になると、体重が減ってきて痩せてしまうなどの症状が現れてきます。その他にも、消化不良を起こしている事も考えられます。上手く消化ができていない為、食欲不振や咳といった症状も出てきますので、先ずは病院に連れて行きしっかりとした診断を受けてもらう事をおすすめします。

咳が止まらないときに考えられる9つの病気

咳と一緒にでる様々な症状によって、考えられる病気をなどを上記でお教えしてきましたが、こちらでは咳が止まらない時に考えられる主な病気を、より詳しくお教えしていきます。

何日も咳が止まらない場合は、この病気にかかっている可能性も十分に考えられるので、その咳の状態や一緒にでる症状などを必ず確認し、獣医に相談する事が大切です。

喘息

喘息とは、咳だけでなく呼吸困難を引き起こしてしまい、悪化してくると大切な命を失いかねない恐ろしい病気なんです。この病気の原因として、アレルギーからによって気管が狭まってしまい、呼吸困難を起こしてしまいます。

飼っている猫が急に息苦しくしたり、咳が止まらない場合はこの病気にかかっている可能性もあります。発作が酷くなると、息ができなくなり、窒息しかねない病気なんです。

猫トキソプラズマ

猫トキソプラズマとは、トキソプラズマ(寄生虫)が猫に感染する事でかかる病気です。咳が止まらないだけでなく「息が荒い」「発熱」「嘔吐」などの症状が現れてきます。

この寄生虫は犬や人間にも感染する恐れがあって、人間の皮膚に感染すると酷い痒みなどが伴ってきます。飼い主へ感染しかねない病気ですので、いち早く病院に連れて行き除去をしてもらう必要があります。

猫クラミジア感染症

猫クラミジア感染症は、咳が止まらないだけでなく目ヤニを伴う粘膜炎を引き起こす病気です。その他にも、「くしゃみ」「鼻水」といった鼻炎も伴ってきて、接触感染や垂直感染から引き起こす病気と言われています。

感染してから早い場合には、3日ほどで咳や目ヤニなどの症状が現れてきて、比較的慢性化しやすいと考えられています。この病気は子猫にかかりやすく、最悪の場合は命を失いかねない怖い病気なんです。

成猫の場合は、早期治療によってクラミジアを除去する事ができますが、多頭飼いしている場合は、容器やグリーミングなどで容易に感染してしまうので注意が必要です。

悪性リンパ腫

悪性リンパ腫は、リンパ球がガン化してしまい、咳が止まらないだけでなく息が荒くなったり、痩せてしまうなどの症状が出てくる病気なんです。とても恐ろしい病気の一つで、重度になるとかけがえのない命を失いかねないんです。

この病気は、猫ウイルス感染が関係していると言われていて、早期の発見と治療がもっとも重要になってきます。咳をしていて、食べていてもだんだん痩せていくような場合は、悪性リンパ腫を引き起こしている可能性もあるので、十分に注意が必要です。

気管支炎

気管支炎は、気管に炎症を起こした病気で、ウイルスや寄生虫に感染する事で起こりうる可能性もありますが、猫が異物を誤飲してしまう事でも引き起こしてしまいます。

先ほどお教えした喘息と症状が似ていて、咳が止まらないだけでなく呼吸困難などの症状が現れてきますが、その他にも食欲不振になったり その場から動かなくなる事もあります。気管支炎が重症になると、失神をしてしまい、そのまま呼吸ができなくなり命を落としかねない病気なんです。

肺炎

肺炎は、様々な原因によって引き起こしてしまい、肺に炎症を発生すると気管支炎よりも重症になってしまうケースも多いんです。猫にとって肺は人間と同じように、呼吸するためには大切なもので、そこに炎症を起こすことで「咳」「嘔吐」「発熱」「食欲不振」などといった症状が現れきます。

細菌や寄生虫が原因の場合は、抗真菌薬や駆虫薬などを投与して治療しますが、先ほども言ったように様々な原因によって肺炎を引き起こしてしまうので、原因を正確に見つけ出すことが重要になってきます。

心筋症

心筋症は先ほどもお教えしたように、咳と食欲不振が伴ってくる病気です。心臓の筋肉の働きが弱くなる病気で、心筋症といっても「肥大型」「拡張型」「拘束型」に分けられます。その3つの主な原因は異なってきますので、下記により詳しくその3つの心筋症の原因をお教えしていきます。

  • 肥大型心筋症(心室が肥大する事によって、血液を送り出す量が血液の量が減ってしまい、6~10歳のオス猫の発症しやすい病気)
  • 拡張型心筋症(心臓の筋肉が薄くなる事によって、心臓の伸縮力が弱まり体に十分な血液を送り出せない病気)
  • 拘束型心筋症(心臓の壁が固くなり、「収縮」「伸展」のどちらも失うため血液を循環できなくなる病気。主に老猫に多いとされています)

どの心筋症も、命の危険がある病気ですので、咳が止まらなかったり、食欲がない状態であればすぐにでも病院に連れて行くことを強くお勧めします。

巨大食道症

咳が止まらない場合は、巨大食道症の可能性もあります。巨大食道症とは、食道の一部が何らかの原因で広がってしまい、そこに食べ物などが溜まってしまう病気なんです。

この病気を引き起こしてしまうと、食べ物を上手く消化ができなくなったり、胃へ送る事も出来ずに、咳が止まらずその物を吐きだしてしまう事も考えられます。それによって、体重が激減し栄養失調にもなりかねない恐ろしい病気なんです。

咽頭炎

猫の咽頭炎とは、喉に炎症を起こした病気です。人間で例えると扁桃腺が腫れた状態と同じで、食べ物を飲み込むのも強い痛みを伴ってしまいます。

誤飲や口内炎が主な原因となり、猫の鼻と口にある咽頭と呼ばれるものが傷つき、炎症してしまうんです。咳の他にも痛みを伴うため、食欲がなくなったり声が変わったりする症状が現れてきます。

水を飲むのも辛く、常によだれを垂らしている場合もあるので、いつもと声が違うと感じられたらこの病気にかかっている可能性も十分に考えられます。

動物病院に行ったときにする検査や薬

飼っている猫が咳が続き、病院に連れて行きたくても、「どのような検査をするのか?」「お金はいくらかかるのか?」「嫌がる猫に薬を飲ませなくてはいけないのか?」など、色々気になってくると思います。

そこでこちらでは、動物病院に行った時にする検査方法や薬による治療はあるのか、などをお教えしていきます。この事を連れて行く前に知っておけば、様々な準備もできると思いますので、必ずチェックしておくことをおすすめします。

血液検査

咳が止まらな状態で動物病院に連れて行くと、必ずするのが血液検査です。これは猫の体の状態を先ずは知るために行い、咳の原因を特定する為にします。

この血液検査の一般的費用は、およそ¥10000円ほどとなっていて、その猫の状態によっても検査方法は異なってきます。

X線検査

咳をする考えられる病気として気管や肺、心臓などの状態を確認する為にX線検査を行います。隠れている病気を見つけ出すには、このX線検査をする事があって費用は¥5000円ほどかかると言われています。

エコー検査

血液検査やX線検査をした後に、何らかの病気の原因が心臓あると分かったらエコー検査で、心臓の動きや様々な状態を見る為にするんです。心筋症の疑いがある場合は、この検査をする事が考えられています。

費用は一般的にX線検査と同じでおよそ、¥5000円ほどかかると言われています。

薬のよる治療は?

動物病院に連れて行くと、その様々な検査をした後、病気の原因を突き止めたら、症状の軽減を目的とした、薬治療が行われます。その薬の種類も様々あって主に使用される薬は、咳止め薬の他にも気管を広げる薬などがあるんです。

寄生虫やウイルス感染が原因とするのであれば、症状に適した薬で治療する事になります。

最後に

猫の咳の種類や、咳によって考えられる病気などはおわかりして頂けましたでしょうか?猫の咳は生理現象でするものもあれば、病気にかかっている危険信号のサインかもしれないんです。

その咳によって判別するためには、今回お教えしてきた様々な症状から見分けるしかないんです。ただの生理現象だと思い放っておいたら、何らかの病気になっている可能性も十分に考えられるので気をつけてなければいけません。

病気が悪化してくると、手の施しようがなくなり大切な命を失いかねない事もあるので注意が必要です。そうならない為にも、「何かおかしな咳をしているな」っと思ったらすぐに病院に連れて行ってあげてください。










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