猫があくびをする6個の理由や病気の可能性について




ちょっと口をすぼめてから大きく口を開ける猫のあくび。言ってはいないけど「ふわぁ~あ」と言ってるみたいで猫の可愛い仕草のひとつですよね。

 

でも猫ってどんな時にあくびをして、そこにはどんな理由があるんでしょうか。調べてみたら、あくびからわかる猫の気持ちや、病気の兆候まで気になることがいっぱい。

 

そこで、今回はそんな猫のあくびについてまとめてみました。たかがあくびと侮ってはいけませんよ。

 

猫があくびをする理由

 

猫のあくびは基本的には、脳に足りなくなった酸素を送るための行動で、疲れていたり、体をリフレッシュさせたりする時に出るものです。

 

しかし、時は飼い主さんへ猫からの大事なサインだったりもします。猫のあくびは可愛いですが、それだけで済まさず、しっかりとその子のメッセージを受け取りたいですね。

 

眠いからあくびをするの?

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猫も人間と同じように、眠い時にはあくびをします。外敵から身を守ることもなく、狩りをしなくてもいい飼い猫たちだって何かと疲れるもの。体が疲れていると脳が酸欠状態になり、それを補う為に大きくあくびをして酸素を脳に取り込むのです。

 

猫も人間と同じく、疲れて眠い時はあくびをしてしまうんですね。

 

寝起きのあくび

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猫が寝起きにあくびをするのは、体を目覚めさせるためです。寝起きのあくびは活動するための準備運動。脳にまだ足りていない酸素を送るんですね。

 

うちの子は寝起きは必ずと言っていいほどあくびをしていました。その後は決まって前足を伸ばしてお尻を上げるポーズ。

 

そして、ご飯を食べてまた丸まって眠ってしまう…。でも、そこが猫の可愛いところでもありますよね。

 

あくびでやる気スイッチがON?

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猫と遊んでいる時、途中であくびをすることってありませんか?「もう飽きたのかな」って思いがちですが、実はあれは「まだまだやるぞ〜」っていう猫からのサインでもあるんです。

 

充分な酸素を取り込んで、体を動かす準備をしているんですね。ここで飼い主の方から遊ぶのを止めてしまったら、猫は肩透かしを食らってストレスになってしまうかも。

 

遊んでいる時にあくびが出てもすぐには止めずに、続けて様子を見るようにしましょう。

 

寝ている時のあくび

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寝ている時に出るあくびは、猫からの不満のサインです。

 

普段はあんまり触られるのを嫌がる猫もいますよね。そんな子は寝ている時が触れるチャンス。でも、触っていたらその子があくびをすることってありませんか?

 

うちではよく見た光景だったのですが、これを繰り返していると、いつしか家族には寝姿を見せてくれなくなってしまいました。実はこれ「今は邪魔しないで!」という猫からのアピールだったんです。気持ちよく寝ているのを邪魔されたら人間だって嫌ですよね…。

 

寝ている時のあくびは危険信号。触る以外にも猫に不快な何かがある可能性があります。猫の可愛い寝姿を見せてくれなくなるかもしれませんよ。

 

ストレスを感じた時もあくびするの?

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猫を躾のために怒った時、稀にあくびをする子がいます。これは怒っている飼い主を気にしていないのではなく、ストレスを和らげるための行為だと言われています。

 

猫は、自分が置かれた状況から気持ちを逸らすことで、ストレスを回避しているのです。怒っている時にあくびが出ても、「全然効いてないな!」と思ってもっと強く怒ったりしないようにしましょう。ストレス性の病気になってしまうかもしれません。

 

撫でている時にあくびをした場合は?

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猫は安心やリラックスした時にもあくびをします。寝ている時はダメですが、猫を撫でてあくびが出るのは、気持ちがいい証拠。大好きな飼い主さんに撫でられて、幸せなひと時をその子も過ごしているんです。

 

あくびをした時に臭いがする

自分の膝の上で猫がくつろいであくびをひとつ。これは猫好きにはたまらないシュチュエーションですよね。でもそんな時に、猫の口から嫌な匂いがしてきたら…。猫は動物だから当然と思うかもしれませんが、重大な病気の兆候である可能性が高いんです。

 

もちろん匂いのある食事をすれば、猫だって口に匂いが残ります。でも、いつまでも匂いが抜けなかったり、毛づくろいをした猫の毛など、その子が舐めたものまで臭くなったりしたら要注意。何らかの病気の可能性が高いので、すぐに病院で診てもらった方が良いでしょう。

 

汚れが残りやすいウェットフードを食べているから

猫の口臭も食べ物が原因である場合が多いです。人間と違って猫は歯磨きをしませんので、口の中が汚れたままだと匂いがしてしまいます。特にウェットフードは柔らかいので口の中に残りやすく、そればかり食べていると口臭の原因になってしまう可能性があります。

 

健康面で考えてもウェットフードのみ、ドライフードのみではなく、両方をバランスよく与えるのが良いそうです。口臭が気になった方は、食事のバランスを考えてみてもいいかもしれません。

 

口腔ガンかも

Photo credit: Anne Worner via Visualhunt / CC BY-SA

猫もガンになります。その中でも比較的なりやすいのが口の中にできる口腔ガンです。口腔ガンにもいろいろ種類がありますが、共通して口臭がきつくなるという初期症状があります。

 

口の中に発生したガンが潰瘍や細胞の壊死を引き起こす事で、腐ったような酷い匂いがします。他にも食べるのが遅かったり、よだれが多かったり、口から出血があったりすると、口腔ガンの可能性があります。

 

猫の口の中から腐ったような匂いがしたら、すぐに病院へ連れて行くことをお勧めします。

 

歯周病の可能性

Photo credit: Anne Worner via Visual Hunt / CC BY-SA

猫にも歯垢や歯石はあります。その為、猫も歯周病になってしまうのです。猫の歯周病は段階として、歯肉炎→歯周炎→歯槽膿漏と進んでいき、最終的には歯が抜けてしまいます。

 

口臭が酷くなるのは歯周炎の段階だと言われており、治療は全身麻酔をかけての歯の洗浄をしなければいけないケースが多く大変です。しかし、人間も歯は大切ですが猫にとってはもっと大切なもの。少しでもおかしいと感じたら病院へ連れていってあげるのが良いと思います。

 

猫エイズウイルス感染症

猫も口内炎になることがあります。それが原因で口の中が臭うということがあるのですが、この口内炎の原因がネコ免疫不全ウイルス感染症、いわゆる猫エイズの可能性があります。

 

猫も人間も口の中には細菌がたくさんいます。普通は問題ありませんが、猫エイズになって免疫力が下がっていれば、細菌の繁殖に負けて口内炎を引き起こしてしまうんです。仮に猫エイズでなかったとしても、口内炎は猫にとってやっかいな病気です。口の中に痛みがあるため、食事をあまり取らなくなったり、毛づくろいをしなくなったりします。

 

猫エイズであればもっと大変ですし、猫エイズでなくても病院には連れていっておくべきでしょう。

 

あくびの後に歯ぎしりをする

 

猫があくびをした後に、ガリガリやシャリシャリと音が聞こえることはありませんか?聞こえるけど「なんだろうな?」と思っている方もいると思いますが、それはたぶん猫の歯ぎしりです。

 

毛づくろいで舌に毛が絡まり、それをとるために歯に舌をあててシャリシャリ音がしていたり、ブラッシング中や撫でられていて気持ちいい時に、シャリシャリと音を鳴らしたりすることもあります。

 

でもあくびの後に聞こえる歯ぎしりは、猫からの異変を伝えるサインであることが多いんです。

 

歯の生え変わり

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生後6ヶ月くらいまでの仔猫なら、その歯ぎしりは歯の生え変わりが原因かもしれません。この頃の仔猫は乳歯と永久歯が一緒に口の中にあって、歯と歯は擦れやすい状態になっています。

 

あくびをした時に、それがちょっと気持ち悪くて歯ぎしりをしたり、歯ぎしりをしているように思ってしまったりします。余りにもひどければ別ですが、仔猫の成長過程のひとつですので、ここはゆっくりと見守ってあげましょう。

 

不正咬合

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全てが永久歯になっても歯ぎしりが続くなら、それは噛み合わせに問題があるかもしれません。猫の噛み合わせが悪いのは、不正咬合という立派な病気であり、治療が必要です。

 

不正咬合の治療は抜歯や矯正が主流ですが、矯正に関してはかなり専門的な治療なので、全ての動物病院で取り扱ってはいないようです。またペルシャ猫やヒマラヤンといった遺伝的に不成咬合になりやすい種類もありますが、治療しなくて良いわけではありません。

 

不正咬合になると、口臭が酷くなったり、口の中で出血したりすることもあるので、早めの治療が大切です。

 

ストレスを感じている

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歯並びなど口の中に問題がないのに歯ぎしりをするのは、その子が何かにストレスを感じているからかもしれません。

 

猫がストレスを感じる原因は様々ですが、環境が変わったことでストレスを感じているケースは非常に多いです。新たに家に猫がやってきたり、部屋の模様替えをしたり、新しく大きな家具を買ったり。

 

その子の環境が変わったと思うことがあるなら、元に戻してあげるなどの対策を考えないといけませんね。

 

歯周病

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あくびをした時に臭いがすれば、歯周病かもしれないと書きましたが、歯周病が原因で歯ぎしりをすることもあるんです。

 

猫の歯周病が大変なのは前述の通り。歯茎に腫れや出血がないか、餌を食べるスピードが遅くなっていないかなど、しっかりと確認してあげて下さい。

 

痛がった場合は口内炎の可能性も

 

あくびをした後に「ギャーー!!」という猫の悲鳴が聞こえたら要注意です。あくびをして痛がるなら、その子が口内炎を患っているかもしれません。

 

人間なら痛みがあって、ちょっと食べにくい程度のものですが、猫にとって口内炎は一大事です。酷くなると、口内炎が口のなか全体に広がって、水も飲めないくらい痛くなることもあります。口内炎が原因で亡くなってしまう子もいるほど、猫の口内炎は恐ろしい病気なんです。

 

口内炎の原因

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猫の口内炎は大きく分けて、系統性口内炎と潰瘍性口内炎の2種類になります。

 

系統性口内炎は猫エイズや猫白血病などの病気が原因である事がほとんどです。病気でない場合でも、栄養不足などで免疫力が落ちている事が原因で、口内炎から他の病気になってしまうこともあります。

 

潰瘍性口内炎は歯周病から発展してなるケースが多いです。歯石や歯垢にいる悪い細菌が、口の中の傷口から侵入して口内炎ができると言われています。しかし、口腔ガンなどの病気や、免疫力の低下が根本の原因であるとも言われていて、潰瘍性口内炎は実は原因がはっきりしない病気なんです。

 

痛がる口内炎を治す治療方法

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口内炎が系統性口内炎の場合は、原因となっている病気を治す事が先決です。基本的には抗生物質など薬での治療がメインになり、元の病気さえ治れば、自然と口内炎もなくなります。

 

潰瘍性口内炎はまず歯周病を治すことが第一とされています。歯垢や歯石を取り除いて、歯茎の炎症を抑えます。しかし、これが絶対という治療法はまだ確率していないそうです。

 

口内炎を予防してあげる

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系統性口内炎は病気にならないことが一番。予防接種や体調管理など、猫のコンディションをしっかりと整えてあげましょう。

 

潰瘍性口内炎は原因がはっきりはしませんが、歯周病から口内炎に発展することが多いので、歯周病にならないようにしてあげるのが、今は一番の対策です。

 

歯周病の予防は歯磨き。最近は猫用の歯ブラシが動物病院やペットショップで売っています。でも、猫はおとなしく歯を磨かせてくれる子ばかりではありません。どうしても嫌がるときは、ガーゼで歯の表面を拭いてあげるだけでも効果があるそうです。

 

猫も人間のようにあくびをすると涙が出るの?

 

人間はあくびをした時に涙が出ますが、猫だってあくびで涙が出るんです。猫があくびをすると、顔の筋肉が大きく動いて涙腺が刺激されて涙が出ます。

 

猫も人間も一緒だなんて更に親近感が沸いてきますが、実は猫の涙は要注意。あくびの時だけならよいですが、涙がいつも目に溜まっていたり、たくさん涙が出ていたりするなら、猫が病気になっているかもしれないんです。

 

猫ウイルス性鼻気管炎

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あくびをした時に涙が出てる。あれ?それ以外のときもなんだか涙が多いような気がする。それはもしかしたら猫風邪かもしれません。

 

猫風邪はくしゃみや鼻水のほかに、涙が出るという症状もあるんです。あんまり涙がたまっているようなら、病院に連れて行ってあげた方がよさそうです。

 

急性緑内障

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風邪だったらまだよいですが、涙をよく流す猫は急性緑内障の可能性もあります。急性緑内障とは眼圧が異常に高まって視力を低下させてしまう病気で、最悪の場合、失明することもある怖い病気です。

 

この病気の症状のひとつに、涙をよく流すようになるというのがあります。他にも目を気にしていたり、食欲がなかったりしたときは要注意。急性緑内障は早期に治療できるかが大きなポイントですので、早めに病院に連れて行ってあげて下さい。

 

流涙症

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あくびのとき以外にも涙がずっと溜まっているなら、流涙症の可能性もあります。猫の流涙症とは、涙の循環が上手くいかなくて、涙がたくさん外に溢れてしまう病気です。

 

目の下が常に湿っているので、皮膚炎になったりしてしまいます。原因は鼻炎や結膜炎が多いので、やっぱり病院で診てもらった方が良いですね。

 

鼻ペチャの猫は涙を流しやすい

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ペルシャやヒマラヤンなどの鼻の低い種類の猫たちは、比較的に涙に関わる病気になりやすいそうです。これは鼻の形状から、鼻炎や副鼻腔炎といった病気が慢性化しやすくて、そこから流涙症などに発展するケースが多いんだとか。

 

鼻ぺチャな猫の飼い主さんは、他の猫の飼い主さん以上に、涙の状態をチェックした方が良さそうですね。

 

鳴きながらあくびをする事があるけど、意味ある?

 

鳴きながらあくびをする猫ってあんがい多いみたいです。うちの子はもともとあんまり鳴かない子だったので、あくびをしながら鳴くなんてことはありませんでしたが、おしゃべりな子だとあくびの時にも飼い主さんとコミュニケーションを取ろうとするようです。

 

おしゃべりな猫はそこが安全で居心地がいいと思っていて、完全にリラックスできているから、たくさん飼い主さんに話かけると言われています。あくび中にもおしゃべりをする子は「今、すごく幸せです!」と飼い主に伝えているのかもしれませんね。

 

猫のあくびって伝染するの?

人間と同じように、猫でもあくびは伝染するようです。

 

あくびをしている時に指を入れた反応でわかる猫の気持ち

猫の大きなあくびを見ていると、ついついその口に指を入れたくなってしまいますよね。実はその時の反応で、その子が飼い主さんのことをどう思っているかわかるって知っていました?

  • あくびの後に指を甘噛みしてくる→飼い主さんのことが大好き!
  • あくびの後にちょっと離れた場所にいっちゃう→飼い主さんを嫌いじゃないけど少し困ってる
  • あくびの後に指に噛み付いてくる→飼い主のことが嫌いかも…

 

今は甘噛みしてくる飼い主さんが大好きな子も、何度もあくびを邪魔されたら「やっぱり嫌い!」となってしまうかもしれません。猫のあくびは見て楽しむだけの方がたぶん良いでしょうね。

 

さいごに

猫のあくびには、色んな理由があるって知ってましたか?単純に眠かったり、自分を慰めていたり、病気だったりと色んな理由があるので、いつもと様子が違う場合は、この記事に書いてあることを思い出してみてください。










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