126-2 猫のお尻に虫がいたら注意!寄生虫が寄生している危険性が!




「猫のお尻に何か虫のようなものがついている」「お尻から虫のようなものがでてきた」などで、どうしたら良いか悩んではいませんんか?もしそのような虫みたいなものがお尻にみられた場合は、猫の体に寄生虫が寄生している危険性があります。

またその寄生虫といっても形や症状が異なるので、どの寄生虫に寄生されているのか特定する事が難しんです。そこでこちらでは、猫のおしりから見られる寄生虫の特徴や原因、症状、治療法などについて私が知る限り詳しくお伝えしていきますので、もし猫のお尻から虫のようなものが見られた際には参考にして頂ければと思います。

細長い形状の虫

おしりから細長い形状の虫が見られた場合は、回虫か鉤虫に寄生されている恐れがあります。

回虫

その中でも回虫は猫に多く見られる寄生虫で、白く細長い糸状の形をしており長さはおよそ3cmほどで、成長すれば12cm程度まで長くなる事があるんです。

主に小腸に寄生する為、うんちと一緒に排泄される事もありますが、吐いた物と一緒に回虫が混じってでてくる事もあるんです。そんな回虫の感染原因は、感染した猫との経口感染が多く、食べる容器やトイレなどを一緒にするとそれが原因で感染してしまう恐れがあるんです。

その症状は成猫であればあまり症状が見られないのですが、子猫が感染してしまうと命に関わる事もあるので注意が必要です。基本的に治療は駆虫薬の投与を行い、排泄物と一緒に体内の回虫を駆除する事ができますが、下痢や嘔吐などをしていた場合はその治療を行うこともあります。

鉤虫

鉤虫の長さは回虫よりも比較的短く、およそ1~2cmくらいの白い糸状の形をした寄生虫です。主に感染している猫の便に含まれた鉤虫の卵が孵化した事で、それが猫の皮膚や口などから体内に侵入し小腸などに寄生します。

回虫であればあまり症状が見られませんが、鉤虫場合は腸の粘膜に寄生し血を吸って成長する為、血便や貧血などの症状が見られます。また慢性化してしまうと、徐々に痩せてきたり毛のツヤがなくなったりしてしまいます。

子猫の場合は重症化してしまうと、脱水症状を引き起こし命を失う事もあるので、もしお尻から細長い形状の虫が見られた場合は鉤虫に寄生されていると疑うことも大切です。治療は回虫と同じように駆虫薬の投与を行いますが、貧血が見られた場合は止血剤や輸血を行うことがあります。

ゴマ粒型の虫

おしりにゴマ粒型の虫がついていた場合は、条虫に寄生されている可能性が高いです。条虫はサナダムシとも呼ばれており、猫条虫やウリザネ条虫、マンソン裂頭条虫などがいます。

主にこの寄生虫も小腸に寄生する事が多く、感染した猫の糞と一緒に含まれた条虫の卵をノミなどが食べてしまい、体内で孵化し幼虫となって猫がグルーミングなどをした事でそのノミを食べてしまうと感染してしまいます。

また条虫の種類によっては長さも異なり、猫条虫やウリザネ条虫であれば体内で30cm~60cmほどになる事があります。しかしマンソン裂頭条虫は成虫になると、80cm~2メートル以上に達する事もあり、水辺などがある自然環境で生活する猫に感染している事が多いんです。

そんな条虫に感染された時の症状は、お尻を気にしたり、痒がったりして床にお尻をこすりつける猫もいます。そのほとんどはあまり症状が見られませんが、条虫の数が体内で増えてしまうと、栄養障害から痩せたり、食欲や元気がなくなるなどの症状があらわれてきます。その条虫に寄生された時の治療も主に駆虫薬の投与を行いますが、それと一緒に原因を取り除く為にノミの駆除を行うことがあります。

米粒の形状をしている虫

猫のお尻に米粒の形状をしている虫が見られた場合は、ハエウジに寄生されている恐れがあります。ハエウジとはハエの幼虫のウジ虫の事で、ハエが猫の肛門などの湿っている場所に、卵を産み付けてしまう事で寄生してしまうんです。

その卵が孵化してしまうと、皮膚や粘膜などを食い破り、皮膚の中にまで入ってしまい、ウジ虫に必要な栄養分を摂取してハエへと成長していくんです。健康な猫に寄生する事はほとんどないのですが、寝たきり猫や免疫力が弱くなった老猫、おしりが下痢などで汚れて湿っている状態の猫などには注意が必要です。

そんなウジ虫に寄生された時の症状は、体に腫瘍や化膿、潰瘍などが見られる場合もありますが、皮膚の下に寄生すると皮膚からウジ虫がでてくることもあるんです。またウジ虫が侵入した場所から、他の場所にうつることもあるんです。

そんなハエウジの寄生された時の治療は、ウジを完全に撃退する事が最も重要になってくるので、全身の皮膚治療がメインになってきます。もしおしりから米粒の型の虫が見られた場合には、放っておくと命に関わるケースも実際にあるので、ハエウジに寄生されていると疑い病院に連れて行く事が大切です。

その他の形をしていた場合

上記でお伝えしてきた以外の形をした物がお尻から見られた場合は、消化しきれなかったものや異物などの可能性があります。猫のグルーミングをして体を綺麗にする習性があり、そのグリーミングの時に飲み込んでしまった毛の固まりが、消化しきれずに便と一緒に排出され、お尻についてしまう事が考えられます。

またプラスチックやゴム、ビニールなどを誤飲しまった場合でも、体内で消化しきれずにそのまま排泄される事もあるんです。その他にも猫は元々肉食動物な為、消化を得意としない穀物類や野菜を食べてしまった事でも完全に消化されずにでてくることもあるんです。特に米やトウモロコシなどは、虫と勘違いされやすい傾向があります。

予防するにはどうしたら良いの?

おしりから見られる寄生虫は様々いますが、その回虫や鉤虫、条虫などの寄生虫はどのように予防すればいいのかというと、一匹だけ飼っている場合は完全室内飼いにすると予防する事ができます。

多頭飼いの場合は主に感染猫からの経口感染が原因ですので、餌を食べる容器や水を飲む容器を一緒にしない事が大切です。また猫の排泄後の便をすぐに処理して、他の猫に感染させない事も重要です。

寄生虫がお尻についていない事もあるので、病院で定期的な便検査で寄生虫がいないか確認した方が良いですよ。ノミから感染するウリザネ条虫のような寄生虫の場合は、ノミが生息できない環境づくりも重要になってきます。

ハエウジの場合はハエが発生しやすい夏の時期には、こまめに体をチェックするようにしましょう。特に寝たきりの猫や、怪我をしている子のには定期的に体を確認してあげた方が私は良いと思います。

猫のお尻におしっこやうんちがついている状態はハエウジにとって生息しやすい環境でもあるので、もし汚れていた場合にはお尻を綺麗にしてあげることも予防に繋がりますよ。

虫が苦手なあなたにとっては、お尻から虫が見られたら驚いてしまうと思いますが、たとえどんな寄生虫であっても決して放ってはおかずに病院に連れて行くことが大切です。寄生虫によっては症状があまり見られないものもありますが、症状が悪化すると命に関わる寄生虫も実際にいますので、もし猫のお尻から虫のようなものが見られた時には必ず獣医に相談するようにしましょう。










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