猫が長時間寝るには訳があった!睡眠時間やその特徴とは?




「猫はどうしていつも寝ているの?」「これって大丈夫なの?」って疑問に思った事もあるのではないでしょうか?ご飯の時だけ起きてきたり、遊びだしたと思ったらすぐに寝だしたりと、とにかく寝ている事が多いのが猫なんです。

そんな沢山睡眠をとる猫には、きちんとした理由があったのです。今回はそんな猫が長時間寝る訳や、その特徴について詳しく解説していきます。この事を分かってあげると、「ちゃんと猫を寝かせておいてあげたい」と思うはずですよ。

猫の睡眠時間が長い理由

猫をうちで飼っている方なら、見たことのある光景ですが、「ちょっと寝過ぎじゃない」と思ったことはありますよね。ですが猫には、睡眠を長くする理由がちゃんとあったんです。

猫は元々肉食動物なために、狩りをする時間以外は寝る習性があり、睡眠をとる事によって必要以上のエネルギーを消費ないようにしていたんです。それだけ狩りにエネルギーを使う事から、それ以外は睡眠をとると言われています。

こちらではその猫が長時間睡眠をとる理由を、より詳しく解説していきます。このことをきちんと理解してあげる事で、飼っている猫も気持ちよく睡眠できると思います。

1日の3分の2は寝ている

猫は一日にする睡眠はおよそ3分の2ほどと言われており、時間にすると一日24時間のうちの14時間程度寝て過ごしているんです。これは、上記でもお教えしてきたように、狩りなどをする際に体力を残すためと考えられていて、「瞬発力」「集中力」などに沢山のエネルギーを必要とするから、その時の為に体力を残しておくんです。

うちで飼っている猫には必要はないのですが、その習性が残っているからこそ、日ごろから体力を温存しているんです。そんな野生の習性にはもう一つの理由があり、いつどこで食事を取れなくなることも考えられるので、極力体を動かさずに空腹にならない為とも言われているんです。

実は深い眠りは人間より少ない

猫の睡眠は、実は人間より深い眠りの時間は少なかったのです。睡眠は「レム睡眠」とノンレム睡眠に分けられ、レム睡眠は浅い眠りの事を言い、ノンレム催眠は深い眠りの事を言います。

人間の場合はこの、ノンレム睡眠(深い眠り)が80%ほどと言われていますが、猫は20%ほどしかノンレム睡眠ができていないんです。なので猫は1日に3分の2ほど寝ていますが、人間よりほとんど眠れていない状態なのです。

レム睡眠を多くする理由として、寝込みに襲われる危険をすぐに察知するため、ほとんど浅い眠りしかしないと言われているんです。その為深い眠りにつくことはあまりなく、周囲の物音や異変が生じたらすぐに目覚める事ができます。

ノンレム睡眠をする時間は猫にとって大事な睡眠ですので、可愛いからといってちょっかいなどを出して起していると、人間と同じように睡眠不足になってしまい、ストレスからイライラしてしまう事や、体調不良にもなりかねないので、そんな時には起こさない事が大切です。

子猫の場合は20時間以上も寝て過ごす

成猫の場合は、一日に14時間程度寝ますが、子猫の場合は20時間以上も寝て過ごすんです。これは、成長期である子猫は必要以上のエネルギーを消費しない為に、1日のほとんどを寝て過ごすと言われています。

その逆に猫は高齢になるにつれ、子猫の時と同じように一日のほとんどに睡眠をとるようになります。これは猫が9歳とした場合には、人間の年齢に例えると50歳を超える歳になり、人間でも体を動かすのが辛くなってくると同じように、猫も辛くなる年齢なんです。

猫は夜行性の生き物

猫を飼っている方でも知らない方も多いと思いますが、実は猫は夜行性の生き物なのです。昼間でも、遊んでいたりしますが夜の方が活動的に猫は動き出すんです。

ですが夜行性といっても夜にしか活動するわけではなく、夜を寝て過ごす子もいます。猫の狩りをする習性から夜が活動的になると考えられていますが、今では狩りなどを行う必要がありませんので、昼に起きて遊んでいる猫も沢山いるんです。

私の知っている猫は、夜私たちが寝だしたと同時に、走り回っている子もいるので、やはり夜行性といっても良いかもしれませんね。

睡眠の質が高いほど長生きすると言われている

上記でもお教えしたように、猫はほとんど浅い睡眠で一日を過ごしますが、警戒のない深い睡眠をさせるほど、長生きすると考えられているんです。どうしても警戒した状態のレム睡眠ばかりしていると、ストレスが溜まってしまい体調を崩しかねないのです。

その為、ノンレム睡眠の質が高ければ高いほど、睡眠不足になりづらく体調管理も整える事ができるんです。もし飼っている猫が寝ている場合には、ゆっくり寝かせてあげる事が長寿にも繋がると私は思います。

猫が良く睡眠時間をとれる場所は?

猫が長時間寝る理由を詳しく解説してきましたが、こちらでは猫が安心してよく睡眠をとれる場所をお伝えしていきます。上記でも言ったように猫に長生きしてもらうためには、深い睡眠が必要不可欠なんです。

猫にとってゆっくりと寝れるポイントは、「安全性が高い」「落ち着ける」「暖かい」などといった場所が好みます。そんなポイントを踏まえた睡眠時間を良くとれる場所を用意してあげる事が、猫の体調管理を整える事には大切なのです。

快適な温度の場所

猫は、快適な温度の場所ではぐっすりとよく寝てくれますよ。その適温は21℃~24℃ほどと言われていて、体温調整に適した温度と考えられています。

日向ごっこしている所を飼っている方なら一度は見たことがあると思いますが、あれはその場所が適温の温度になっているからなんです。例えばその快適な温度の場所というと、日の当たる屋根やベランダ、飼い主の膝元なども良いと思います。

暗い場所

猫にとっては、暗い場所で寝るのも大切なんです。夜行性体質の猫の目は日の光りにも敏感になってしまい、深い眠りの妨げになる事もあります。

そんな事から、暗い場所に忍び込み寝ている子も多いです。昼に寝ている猫であまり眠れていない様子でしたら、段ボールなどで暗い場所をあえて作ってあげる工夫をするのもいいかもしれませんよ。

高くて見通しの良い所

猫は高くて見通しの良い所でも、ぐっすりと安心して寝られます。高い所ではすぐに周囲を見渡せ、危険がないか瞬時に判断する事ができ、危険がない事がわかればぐっすりと寝てくれるんです。

ですがたとえ安心して寝ていたとしても、高い所の場合はレム催眠をほとんどしている事が多く、寝たり起きたりするサイクルがほとんどです。もし高くて見通しが良い所で寝ている子がいたら、その場所を暗くしてあげたり、布団などで温めてあげると深い眠りについてくれると思いますよ。

そんな見通しの良い高い所がない場合には、最近ではキャットタワーなども売られているので、そんな物を用意してあげるのもいいかもしれません。

窮屈で狭い場所

猫は窮屈で狭い場所も好みます。これは猫の習性でもあり、狭い場所では危険性が少ないと考えられているからです。よくダンボールの中や袋の中といった窮屈で狭い場所に隠れているのは、安全性が高い場所と見定めているからと言われているんです。

私の知っている猫では、ダンボールなどではなく、洗濯機の中やタンスの中で隠れているかのように、寝ている猫もいるんです。もしそんな所で寝ていても、起すことなくゆっくりと寝かしてあげるのが良いですよ。

信頼している存在の近く

猫は信頼している存在の近くでも、ゆっくりとノンレム睡眠をとることができるんです。これは、寝ている間でも自分を守ってくれると思っているからできる事で、あなたを信頼している証拠です。

そんな時は、猫のそばにいてあげてゆっくりと睡眠を、とらせてあげた方が良いと思います。その場ですぐに飼い主が動いてしまえば、猫は目覚めてしまうこともあるので、少しの間は動けませんが、我慢して長い目で見てあげて下さい。

部屋の隅っこ

先ほどもお教えした窮屈で狭い場所の他にも、部屋の隅っこでも猫は安心して寝てくれます。部屋の隅っこで寝る事には訳があり、周囲の物音や異変が生じる事があっても、すぐに目覚めて「危険がないか判別する事ができる」からと言われています。

部屋の隅っこで寝ている子がいたら、なるべく物音をたてないでぐっすりと寝かせてあげるのが得策ですよ。

猫が眠たい時にする仕草や特徴

猫は、眠たいと感じてきたらする独特な仕草や特徴などがあったんです。その寝る前にする仕草などを十分に理解してあげる事で、睡眠の邪魔をしないで済みます。

構えば構うほど愛らしく感じると思いますが、その仕草が現れてきた時には眠たいサインですので決して妨げてはいけないのです。こちらではそんな猫が見せる仕草や特徴などについて、詳しく解説していきます。

手足がいつもより暖かくなる

猫が眠たいと感じてきたらする特徴の一つ目は、手足がいつもより暖かくなってきます。これは、体内の温度を下げて、眠気を促進しやすくしているから、手足が暖かくなると考えられています。

体の温度に対して、手足の方が暖かくなってきたら、眠たいという現れですので、その時には邪魔をせず寝かしてあげる事が大切ですよ。

肉球に赤味が帯びてくる

猫が眠たい時には、肉球に赤味が帯びてくるんです。これは上記でもお教えしたように、内部温度を下げる事で血液が、手足に回ってくるからと考えられています。肉球だけでなく、鼻先にも赤味が帯びてくる場合もあります。

肉球や鼻が黒い猫の場合は分かりずらいと思いますが、多少黒味に赤みが帯びてくるので、判別できると思いますよ。

毛づくろいをしつこくする

猫がしつこく毛づくろいをしだしたときも、眠たくなってきたサインです。猫は毛づくろいをする事で、寝る体制を整える習性があるんです。

綺麗好きと呼ばれているのも、この毛づくろいをするからかもしれませんね。私の知っている猫では、毛づくろいを30分ほどしつこくやった後に、ぐっすりと寝だす子もいるんです。

いつもよりまぶたが落ちだす

いつもよりまぶたが落ちだすのも、猫が眠たい時にする仕草なんです。猫を飼っている方なら分かると思いますが、急に遊びだしたと思ったらまぶたが落ちだすということもあります。

そのまぶたが落ちだしたら、「眠たい」と感じているサインですので、静かにそっとしてあげる事が大切なんです。遊んでいたからといって、構い続けていると猫の睡眠の妨げになりかねないので、注意してあげて下さい。

座りながら目をつぶる

猫は、座りながら目をつぶっていることもありますよね。あれは周りを警戒していながらも、眠たいと感じているサインなんです。レム睡眠に落ちながらも、周囲の行動を探っている表れでもあります。

もし座りながら目をつぶる子がいたら静かにしてあげる事で、横になり寝だしてくれますよ。

猫が長時間寝ているか分かる寝相

猫が「長時間寝ているか?」「寝ていないか?」は寝ている寝相で分かります。猫は一日の3分の2は睡眠に費やしますが、ノンレム催眠を多くとらない猫ほど早死にしてしまうと言われているんです。

ですが飼っている猫ならその寝相で、良質なノンレム睡眠を多く確保できているのか確認してあげる事ができます。こちらではその長時間寝ているか分かる、寝相の特徴をお伝えしていきたいと思います。

丸まっていたら警戒心が強い証拠

猫が丸まって寝ていたら、警戒心が強い証拠です。警戒心が強いということは、あまり深い眠りについていないということも考えられます。可愛いからといって、構いすぎたりちょっかいを出し過ぎたりすることが、原因で丸くなる可能性も十分にあります。

ですが部屋の温度が猫の適温を下回っても、このような体勢で寝る事もあるんです。室温が15℃以下で寒さが原因でも、この姿勢をとって寝ますが、いずれにせよレム睡眠状態が多いので、改善する必要があります。

手足を伸ばしていたら快適なリラックス状態

手足を伸ばしていたら、快適なリラックス状態で寝ている証拠です。猫本来の本能を忘れ、警戒心がまるでない無防備な状態ですよ。

この寝相の状態が、猫にとって一番の睡眠環境だと考えられます。ぎゅーんと手足を伸ばして横になっている姿はとても愛らしいと思いますが、ノンレム睡眠をしている可能性も十分にあるので、いたずらなどは絶対にしない事が大切です。

お腹を見せて寝ていたら熟睡中

お腹を見せて寝ていたら、安心しきっていて熟睡している可能性もあります。こちらも上記のようにリラックスした状態ですが、暑いというサインかもしれないんです。猫の適温以上になると、体温調整が元々できない猫はお腹を上に向け、体温を外に放出します。

お腹を見せながら寝ていたら、熟睡しているかもしれませんが、部屋の温度が23℃以上の場合は、暑いのかもしれないので注意が必要です。

猫が長時間寝ているのは病気のサインかも

猫は元々長時間寝る生き物ですが、病気にかかっているサインかもしれないんです。寝ている時は基本的に放っておいていいのですが、普段とは違う場所で長時間寝る場合には、病気の可能性も考えられます。

こちらではそんな、病気の可能性が考えられる猫の寝る行動についてまとめてみました。猫が何かしらの病気を知らせるシグナルを表しているか、分かる為にもいつも気にかけてあげる事も最も大切になってきます。

普段いない場所で寝ている

いつもは決まった場所で寝ている猫が、普段いない場所で隠れている場合には病気にかかっているサインかもしれません。一度は聞いた事があるかもしれませんが、猫は死に際になると飼い主のそばにはいないと言われています。

これは飼い主に対して心配をさせない行動とも考えられていて、死に際になると姿を消すんです。そんないつもいない場所で長時間寝ている場合には、何かしらの重い病気にかかっているかもしれないので、すぐに病院に連れて行きましょう。

食事の時間でも起きてこない

いつもあげている時間に、食事を与えようとしても寝ていて起きてこない時も体に何かの異常をきたしている可能性があります。病気により食欲が落ちてしまい、食事の時間に起きてこない時もあるんです。

食事を食べない事で、栄養不足になり様々な症状が悪化する場合も考えられますので、その際は寝ている所に食事を持っていき、先ずは食べるか食べないかを確認し、食べない場合は一度獣医に相談する事をお勧めします。

体がぴくぴくと痙攣する

長時間寝ていて体がぴくぴくと痙攣している場合には、レム睡眠によって獲物を追いかけている夢を見ている可能性もありますが、その痙攣が続くようであれば、何らかの病気にかかっている事も十分に考えられるのです。

一度目のぴくぴくとした痙攣であれば安心ですが、もし何度も続くようであれば、危険信号のサインかもしれないので、気にかけてあげる事が大切です。

よだれを垂らしながら寝ている

猫が長時間よだれを垂らしながら寝ている場合も、何かしらの危険を知らせるシグナルかもしれません。猫によっては気持ちよくよだれを垂らしながら寝る猫もいますが、熱中症などの重い病気にかかっている可能性もあります。

そんなよだれを垂らしている場合にも、一度獣医に相談する事が得策ですよ。

しばらく名前を呼んでも現れない

懐いていない猫は名前を呼んでも来ない事がありますが、懐いている子で長時間寝ていて名前を呼んでも来ない場合は、飼い主を心配させない為に現れないという事も考えられます。

先ほどもお教えしたように、猫は飼い主を心配させない為に普段いない狭い場所などで寝る事もあるんです。もしそんな子が、しばらく名前を呼んでも現れない時には、何らかの病気を知らせるシグナルかもしれないので、必要であれば病院に連れて行きましょう。

このように、猫は長時間寝るといっても、何らかの病気にかかっているサインかもしれないのです。もしそのような子がいるのであれば、「何か異常はないか?」「病気にはかかっていないか?」などを注意深く確認してあげる事が必要です。

最後に

最後になりますが猫は長時間寝る生き物といっても、実際には人間より実は睡眠をとれていなかったのです。そんな猫の睡眠を可愛いからといって妨げていると、ストレスが原因で体調不良を起こしかねないのです。

そのノンレム睡眠(深い眠り)をより多くさせる事で長寿にも繋がりますので、決してむやみやたらに起こさずに、見守ってあげる事が長生きをしてもらうコツにもなるので、必ず長時間の睡眠をとらせてあげて下さい。










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