「うちの子猫が寝てくれないのは具合が悪いから?」と不安に感じると思いますが、子猫が寝ない原因は生活環境にあるのがほとんどだったんです。猫の語源は「寝子(ねこ)」と言われるほど、睡眠時間が長い生き物なのです。
逆に寝すぎる事から心配される事もあるほど、1日の大半は寝て過ごします。成猫の1日の睡眠時間は12時間~14時間ほどと言われていて、子猫になると20時間寝る子も中にはいます。
今回はどうしてそんな沢山寝る子猫が寝ないかについて、原因や寝かせる為の対処法などをお伝えしていきたいと思います。子猫が寝ない状態が続いてしまうと、睡眠不足になりストレスを感じてしまう事もあるので、できるだけ早めの対処が重要なポイントになってきます。
子猫にストレスを与えるという事は、食欲不振や消化不良になる恐れもあり、そのような状態が続くと命を落とすこともあるので注意が必要なんです。もしうちの子猫が寝ない場合には、これからお伝えしていく対処法を行い、子猫に十分な睡眠をとらせてあげて下さい。
子猫が寝ない事で考えられる原因
子猫は1日の大半は寝て過ごしますが、そのほとんどは眠りの浅い「レム睡眠」と言われています。レム睡眠は熟睡した状態ではないので、明かりをつけたり物音を立てるだけでも起きてしまうんです。
私の豆知識なのですが、猫は元々野生で生きていく為に、狩りをする時の体力を温存するために長い眠りをする習性があります。他にも、子猫は沢山寝る事で成長ホルモンを分泌させ、成猫に成長していくんです。
そんな子猫が寝ないという事は、あなたの過ごしている環境に問題があるのかもしれませんよ。そこでこちらでは、子猫が寝ない事で考えられる原因を、私の知る限り詳しくお伝えしていきたいと思います。
もし一つでも寝ない原因が、うちの子猫に当てはまっていたのであれば、直ぐに改善する事がこれからの子猫の成長の為にもなるはずです。
遊び足りなくてエネルギーが有り余っている
子猫が寝ない原因として、遊び足りなくてエネルギーが有り余っている事もあるんです。人間の子供と同じように、子猫に時期はとてもやんちゃで、寝る時間になっても遊んでいる時の興奮が抑えきれず、寝ない事もあります。
子猫によっては15分程度、遊ぶだけで疲れて寝る子もいますが、1時間以上遊ばないと寝ない子も中にはいます。私の知っている子猫も実際に、一度起きたら1時間以上は遊ばないと、満足しきれずに寝ない子もいるんです。
ご飯が少なくてお腹を空かしている
子猫の時は栄養をしっかりと取らなくてはいけない時期で、1日に4回~6回ほどミルクや離乳食などといったご飯を与えなくては、満腹にならない為満足しきれずに寝ない事もあるんです。
人間もお腹いっぱいになると眠たくなるように、子猫の場合もお腹いっぱいになると眠たくなるんです。
子猫によって食べる量や回数は異なってきますが、ご飯が少なくてお腹を空かしている状態であれば、寝ないだけでなく十分な栄養を摂取する事ができずに、栄養失調になる恐れもあるので、注意しなくてはいけないのです。
部屋が明るい
猫は夜行性の生き物ですが、暗い場所が落ち着く習性があるんです。これは野生で外敵に襲われる危険を回避する為と言われており、野生からの習性が今でもあると考えられています。
その為部屋が明るいと寝る事ができずに、起きている子猫もいるんです。他にも数か月一緒に暮らしている子猫の場合は、飼い主の生活習慣のリズムに近づいてきて、「部屋が明るい時は起きる時間」と錯覚してしまう事も実際にあるんです。
室内の温度が原因かも
子猫が寝ない時は、室内の温度が原因かもしれませんよ。子猫は体温調整ができない状態なので、人間の体感では暖かいと感じても、子猫にとっては過酷な環境にいると感じているかもしれないのです。
子猫がいる部屋が少しでも寒いと感じてしまうと、体を少しでも温める為に寝ないで動いて起きている子も中にはいます。室内の温度が原因だった場合は、放っておくと体温が低下し、命にも関わるほど子猫には危険な状態なので、早急の対処が必要なんです。
周囲の音がうるさい
子猫の時は、周囲の音でも過剰に反応してしまい、寝ないという事も考えられます。大きな話し声や物音にもびっくりしてしまい、眠る事ができない事もあるんです。
それだけ子猫の時期は敏感な状態なので、びっくりするだけでなく、子猫自身が怯えてしまい周りに警戒してしまいます。
寝ないのは病気の可能性もあった
子猫が寝ないという症状は、実は病気の中にも実際に存在していたんです。寝ない症状の病気は、成猫や老猫に多いとされていますが、子猫にもあり得る病気で、はじめは寝ないだけなので判別が難しいと言われているんです。
もし子猫が病気にかかっているとなれば、他の病気を併発する可能性も十分にあるので注意が必要です。少しでも「食欲がない」「元気がない」などの症状が現れたと感じられたら、一度獣医に相談するようにしましょう。
ストレスによるもの
また病気ではないのですが、ストレスで子猫が寝ないという事も考えられます。元々猫はとても警戒心が強い生き物なので、生活環境に安心する事ができずに、ストレスを感じてしまい、寝ない子も中にはいるんです。
ストレスを長期的に感じてしまうと、全く関係ない別の病気を引き起こす可能性もあるので注意が必要ですよ。それだけ子猫は大変デリケートな生き物で、安心できる場所が必要不可欠なんです。
寝ない子猫がぐっすりと寝られる場所を知ろう
猫は寝場所の好みが強い生き物で、飼い主のあなたが用意した場所に、必ずしも子猫が寝るとは限らないんです。例えば、布団の中を好む子猫もいれば、狭い箱の中で寝る子もいるほど、寝る場所の好みも違ってきます。
ですがこちらでお伝えしていく、子猫がぐっすりと寝られる場所は、猫の習性に基づいている場所なのでぐっすりと寝てくれるはずです。
下記でお伝えする場所と子猫の性格を見極めながら、子猫に寝床を用意してあげると良いと思いますよ。
床よりも高い場所
猫は床よりも高い場所を好む野生の習性があり、たとえ外敵がきても瞬時に周りを察知する事ができる事から「安心できる場所」と言われているんです。子猫の時からその習性が備わっているので、床よりも高い場所を好む傾向があるようです。
成猫ならタンスなどの高い場所でもいいのですが、子猫の場合には高すぎてしまい、上り下りをする際にけがをする恐れがありますので、ソファー位の床より高い場所が良いと思いますよ。
ふんわりとしていて暖かい場所
子猫はふんわりとした柔らかい素材で、子猫が丸まって寝られるくらいの暖かい場所も好みます。体温調整ができない一匹の子猫でも、ふんわりとした柔らかい物で、子猫同士で暖をとるように、丸くなり体の体温を下げるのを防ぎ、その寝床を温めぐっすりと寝てくれると言われているんです。
もし子猫にこのような場所を用意するのであれば、柔らかい肌さわりのものであっても、決してウール素材は控える様にして下さい。子猫に発症すると言われるウールサッキングと呼ばれるウールを食べてしまう病があるんです。
このウールサッキングはウールだけでなく、様々な物を食べてしまいますが、90%以上の割合でウールを食べる可能性があるので、ウール素材の物は控える事が大切なのです。様々な物を噛んで、誤飲してしまう恐れがある病なので、注意が必要なんです。
窮屈で狭い場所
子猫は外敵から身を守る為、窮屈で狭い場所が安心すると言われているんです。「狭いと身動きができずにストレスが溜まるのでは?」と思われますが、子猫の場合は閉鎖的な狭い空間が安心して落ち着ける場所になるんです。
窮屈で狭い場所はどんな場所かというと、ポピュラーなものでダンボールなどが考えられますが、私の知っている猫では、小さなタンスの中を好んで、ぐっすり寝てくれてましたよ。
暗くて静かな場所
猫は昔から夜行性と言われるだけあって、暗い場所を好む習性があります。子猫の場合は外敵からも身を守る為か、暗くて静かな場所だと安心して、ぐっすりと寝てくれるんです。
例えば飼い主あなたが寝ている布団の中や、あまり日が入らない静かな部屋なども、「暗くて静かな場所」として考えて良いと思います。
飼い主の胸や膝の上かも
寝ない子猫がぐっすりと寝られる場所として、信頼関係がすでに築きあがっている飼い主のあなたの、胸や膝の上がぐっすりと寝られる場所かもしれません。このような場合は、子猫があなたの事を母猫と思い込み、安心して寝ているのかもしれないですよ。
実際に私の飼っていた子猫も、胸や膝の上にいる時だけぐっすりと寝てくれた経験があるんです。そんな時は動きたくても動けないと思いますが、なるべく睡眠をとらせる為に、そばにいてあげることも大切です。
子猫が寝ない時の6つの対処法
子猫が寝ない原因は、様々あるとお分かりして頂いたと思いますが、「どうやって子猫を寝かせればいいの?」と疑問に感じてしまいますよね。子猫が不眠を続けてしまうと、ストレスから体調不良になるかもしれないので、できるだけ早く寝てもらう必要があるんです。
子猫が寝てくれないと、夜の寝る時間でも、騒いだり夜鳴きをしたりして、あなたも眠れない日々が続き、睡眠不足になる事も考えられます。子猫もあなたもそんな事にならない為にも、こちらでは子猫が寝ない時にできる6つの対処法をお伝えしていきたいと思います。
この対処法は私も、実際に試した事のある最も効果的な対処法ですので、寝ない子猫には是非お勧めです。
子猫が疲れるまで遊ぶ
子猫が寝ない時にできる対処法の1つ目は、「子猫が疲れるまで遊ぶ」という事です。子猫が寝ない原因でもあったように、少し遊んだだけでは、エネルギーが有り余っていて、興奮状態でいる事も考えられます。
子猫によっては10分ほど遊べば満足して寝てくれる子もいますが、1時間以上遊ぶ子猫も中にはいますので、その子に合わせて疲れるまで遊んであげると良いと思いますよ。
猫じゃらしなどのおもちゃで遊んでいると、子猫の時期はとてもやんちゃで、おもちゃだけでなく、あなたもひっかかれて怪我をする恐れもあるので、遊んであげる際は十分に気を付ける事も大切です。
お腹いっぱいご飯を与える
子猫も人間と同じように、お腹いっぱいになると眠たくなります。最近では子猫に与える餌は、8分目位と言われていますが、子猫の時は十分な栄養が必要ですので、お腹いっぱいになるまでご飯を与えても良いんです。
逆にご飯を控えめに与えていると、寝てくれないだけでなく、十分な栄養をとることができず栄養失調になる恐れもあるので、子猫の時は食べさせ過ぎな位が丁度いいのです。
「餌を与えすぎると太るのでは?」と疑問に感じると思いますが、子猫の時期はエネルギーの消費も高いので、太りづらいと言われているんです。
寝ている場所には近づかない
子猫が寝ている場所に近づかないのも、一つの対処法です。上記でもお伝えしてきたように猫は1日のほとんど寝て過ごす生き物ですが、そのほとんどが浅い眠りのレム睡眠なんです。
レム睡眠時に飼い主が近づいてしまえば、気配を感じとってしまい起きてしまう事もあります。一度子猫が起きてしまえば、また眠るのに時間がかかってしまい、しばらくの間は寝なくなってしまうんです。
その為、子猫の寝顔が可愛いからといって、寝ている場所に近づかないように注意する必要があるんです。できる事なら、飼い主のあなたが普段生活する部屋ではなく、違う部屋に寝る場所を用意してあげると、寝ている時に近づかなくても済みますし、子猫が寝やすい物音を立てる事のない静かな空間を作り出す事ができますよ。
子猫の匂いのついたタオルなどを敷く
猫はとても嗅覚が優れた生き物なので、子猫の匂いのついたタオルなどを敷いてあげると安心して寝てくれるんです。子猫によっては飼い主の匂いが好きな子もいるので、その場合には寝床に飼い主のいらない衣類などを入れてあげると良いと思います。
猫の匂いだからといって他の猫の子猫が知らない匂いを置いてしまうと、「この場所は他の猫のテリトリー」と認識してしまい、寝ない事もあるので、必ず子猫本人の匂いがついた物を敷いてあげる事が大切なんです。
室内の温度を暖かく保つ
子猫は成猫とは違い体温調整ができない為、特に室内の温度には注意する必要があるんです。室内の温度が寒いだけでも、寝る事ができないほど温度には敏感な状態なんです。
その逆に室内の温度が30度以上超える場合でも、暑すぎる為ゆっくりと眠る事ができないと言われています。そんな子猫がゆっくりと寝られる室内の温度は、およそ25度くらいがベストなので、常にこの温度を保ってあげると寝ない子猫でも寝てくれると思いますよ。
室内の温度を保って入れない場合は、暖かい物を寝床に置くようにすると良いかもしれませんよ。そんな子猫にとっての適温は、丁度ひと肌位の温度ですので、室内が少しでも寒いと感じられたら、猫の近くにお湯を入れたペットボトルやカイロなどの暖かい物を置いておくようにしましょう。
室内の温度で気をつけなければいけない事は、暑い室内の状況が続いてしまうと、脱水症状に陥ってしまう事もあるので、注意する必要があります。
狭くて暗い空間を作る
子猫の寝る場所をあえて、狭くて暗い空間を作ってあげる事で、寝ない子猫も寝てくれるようになりますよ。私の知っている猫も実際に、こちらの方法を試した結果、今まで以上に寝てくれるようになりました。
子猫は外敵から身を守る為、狭く囲まれた暗い空間がある事で落ち着き、安心して寝られる事が多いようです。「狭くて暗い空間をどのように作ればいいのか」というと、ダンボールなど作っても良いですし、最近ではホームセンターなどでドーム型の小さ目な寝床なども売られているので、一度調べてみるのも良いと思います。
子猫が寝ない事で考えられる2つの病気
子猫が寝ない原因でもお伝えしたように、子猫が寝てくれないのは病気にかかっている可能性もあるんです。あまり知られてないと思いますが、子猫が寝ないという症状のある病気は実際に存在しますので、「ただ寝ないだけ」と思い込んで放っておくと重症化してしまう恐れもあります。
こちらではそんな子猫が寝ない事で考えられる2つの病気について、解説していきますので、もし子猫が寝ない場合は下記でお伝えする症状が少しでも見られた時は、この病気にかかっている事を疑い、病院に連れて行くのを十分に考えておくことも大切なのです。
甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症は初期症状として、今までよりむしろ活発的に元気になり、あまり寝ない症状が現れてくるんです。甲状腺ホルモンが過剰に分泌される事から、このような症状が見られていると言われています。
成猫や老猫に引き起こしやすい多い病気なのですが、稀に子猫にも発症してしまうと考えられています。症状が悪化してくると、下痢や嘔吐などが現れてきて、衰弱し元気がなくなってしまうんです。
また、「多飲多尿」「食欲があるのに痩せていく」「脱毛」などの症状も現れてくる事もあり、他の病気を併発してしまう可能性もあるので、少しでも症状が見られてきたら直ぐに病院に連れて行くようにしてあげる必要があるんです。
猫の痴呆症
子猫が痴呆症になるのは確率的にはとても低いのですが、ストレスや何らかの原因で頭に衝撃を受けた事でなってしまう事もあると言われているんです。人間でも10代に若年性認知症があるように、実際に子猫でも考えられる病気なんです。
こちらも年をとった老猫に多いとされていますが、子猫の為にも猫の痴呆症について知っておく必要があるんです。猫の痴呆症になると、不眠と過眠を繰り返したり、いつも寝ている時間になっても寝ないとい症状が現れてきます。
猫の痴呆症になってしまうとその他にも
- 夜中に遊びだし夜鳴きをする
- トイレとは違う所で排泄をしてします
- 食欲があるのに痩せる
- 名前を呼んでも反応しない
- 飼い主の後ばかりをついて歩く
- いつも遊ぶおもちゃに興味がなくなる
- 全てのものに怯えてしまい、身動きをしなくなる
などの症状がみられると言われています。命には関わらない病気なのですが、これから子猫と生活していく為にも、一つでも症状があてはまる場合は、一度獣医に相談する事を強くお勧めします。
最後になりますが、このように子猫が寝ない原因は、生活環境だけでなく病気でも不眠になってしまう事があるんです。子猫が寝ない状態を続けてしまうと、そこからのストレスにもなり食欲不振や消化不良にもなり、さらに免疫力が低下してしまい、様々な病気を併発する恐れもあるかもしれないので、気をつけなければいけないのです。
子猫が寝ない病気の可能性は、成猫や老猫よりも確率的にはとても低いですが、絶対にかからない病気ではないので、少しでも症状に思い当たる場合は子猫を病院に連れて行ってあげて下さい。
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